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未来へ向けて

女子教育の必要性

「女子にも教育の機会を」 
~女子教育の第1ステージ~

19世紀後半に始まった日本の女子教育は約一世紀の時間をかけ、大きな成果をあげました。「女子にも教育の機会が与えられる」という女子教育の第1ステージです。多くの人の情熱と努力により達成されていきましたが、特に第二次世界大戦後は「男女平等」を基調とする教育制度の整備と国を挙げた取り組みにより、成果をあげて今日に至りました。
しかし、第二次世界大戦後、「男女平等」の元に行われた女子教育は、特に男女の違いを意識することなく、国の教育の中心をなしてきた男子教育の内容そのものだったのではないでしょうか。女性が持つ感性、女性にとっての最良の知識理解の方法などが教育内容に取り入れられず、教育方法が開発され用いられてこなかったのではないでしょうか。

社会が求める女性の活躍 
~女性の特質が活かされるリーダーシップのあり方~

21世紀に入り、世界はこれまで経験してこなかったような課題に直面しています。それらの問題は限定されたものではなく、社会全体に広がり、混迷の度合いを深めています。そのような状況下で、必要とされる資質・能力も変化してきました。リーダーシップのあり方も、一人のリーダーが先頭に立って集団を統率するというものから、Servant Leadership(サーバント・リーダーシップ)、あるいはInclusive Leadership(インクルーシブ・リーダーシップ)というあり方に変化してきていると言われています。「Servant」「Inclusive」が表す意味は「受け入れる」「支える」「励ます」「力を引き出す」「一緒に行う」というものです。これは今までの経験だけでは通用しない社会において、状況を理解し、課題を解決し、個人・グループ・社会がより良い方向へ進むために必要な考え方です。
実は、Servant LeadershipあるいはInclusive Leadershipが求めているものは、女性が本来持っている特質と重なる部分がほとんどです。だからこそ特質を磨き、その能力を開花させた女性が、これからの社会には必要とされるのです。男性と女性がそれぞれの役割を互いに担う、新しい家庭・地域・社会を築いていくことがこれからの社会には必要です。

女子校の存在意義 
~女子教育の第2ステージ~

このような社会の変化を受けて、日本の女子教育は第2ステージを迎えています。女性の特質を学校教育の中でいかに伸ばすのか、これが第2ステージの課題です。
女性が自分の能力を知り、その可能性にチャレンジするためには、様々なことに取り組む経験が必要です。特に、思春期に様々な経験をし、その経験に基づいた思考の積み重ねができるかどうかは、その後の女性の一生に大きな影響を与えます。社会に出て多くの人と関わる生活をする前に自分自身を見つめ、自分の可能性を知ることが大切なのです。しかし、この時期に女子が他人の目を気にしないで色々なことにチャレンジすることは、それほどたやすいことではないというのも私たちは知っています。
そこで必要になるのが、男子とは明らかに異なる女子の特質を知り、可能性をのびやかに開花させて自己を作り上げて行くための女子教育の場です。

本校では、異性の目を気にすることなく、女子だけですべてのことに取り組み、成し遂げます。のびのびと自分を発揮しているときほど、新しいことにチャレンジし、新しい発見をしながら成長している姿を私たちは校内外で見ています。理科の実験も行事での力仕事も生徒たちが担う、そのような学校生活を通じ、「自分らしく」過ごすことで自身を大切に思い、また他者を大切に思う心を生徒一人ひとりが育んでいます。その心が女子の特質を育む幹となり、社会で活躍する礎となるのです。
21世紀は女性の特質が活かされ、男性と共にこれまでにない新しい家庭・地域・社会作りに取り組む時代です。女子教育の第2ステージが始まった今、私たちはすべての女性が社会で活躍できることを願って、女子教育に勤しんでいきます。

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