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仕事002「イラストレーター・絵本作家」

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002

イラストレーター・絵本作家

みんなが人生を豊かに過ごすために
北海道を「絵本大国」にするのが夢。

そらさん [普通科 1996年卒]

北海道を拠点として、イラストによる絵本、フェルトぬいぐるみのピクチャーブック、キャラクター開発などを手がける。自身の絵本による子どもたちへの読み聞かせやライブペインティング、絵本作家としての講演や、テレビ•ラジオ•雑誌などへの出演など、多方面で活動中。

アルバイトの経験が、絵を描くことを支えた

子どものころ、母が好きな絵本を読んでくれました。「絵本を描く人っているんだな、なりたいな」と思いました。また、父が描いてくれた花の絵を見て、人の手はすごいと思い、絵を描く人に憧れました。

高校卒業のとき、先生は「絵じゃ食べていけないから…」と心配してくれました。でも諦めきれず、「イラストレーター」と書いた名刺を作って、アルバイトしながらいろんな人に絵を描いていることを話し、小さな仕事から少しずつ始めました。

アルバイトは、宅配便やバーテンダー、キャンペーンガールなど。そこで社会との関わりを学びました。接客業の基本とか、いつも笑顔でいることとか、社会での関わり合い、お客様との距離などです。喫茶店の仕事では、オーナーにかけ合ってカウンターを任せてもらい、自分でオリジナルカクテルを考え、写真を撮って手作りのメニューを作成。売り上げを伸ばして、工夫することの楽しさを学びました。

絵だけを描いていたら、今のような仕事のスタイルにはなっていないと思います。相手の気持ちを考えて描くには、数々のアルバイトを経験したことが役に立っています。

 

仕事は勝ち抜き戦。それも楽しい

イラストの仕事も、ちょっとずついろいろな作品を描きためたり、いろいろな仕事を受けられるように準備していました。要望に応えていくうちにニーズに合わせたものが描けるようになり、ファッション系フリーペーパーの専属イラストレーターを務めました。さらに2008年、ICカード乗車券のキャラクターが採用されて軌道に乗りました。

イラストの仕事は、広告代理店などが競合するプレゼンが多くて、毎回が勝ち抜き戦。探偵のように相手のニーズを考え、見る人の気持ちを考える。それも楽しいです。上手くいかず負けたときは、どうしてだったか考え、それをバネにして次の仕事に向かいます。

 

作品を通じて、後輩と心の対話ができた

▲イラストを手がけた北星女子オリジナルランチバッグが完成して、後輩である在校生にお披露目

北星女子オリジナルランチバッグの仕事、喜んでもらえて何よりです。自分は先輩ですが、後輩の中学生・高校生の気持ちになって描きました。だから受け入れてもらえたのかな、と思います。作品を通じて、後輩たちと心の会話ができたならうれしいですね。

私は中学に入学して友達の良さを知りました。北星女子の友達はいま、さまざまな分野で活躍しています。イベント出演でも一緒になったりして、刺激になります。お互い応援しあえる一生の友達ができました。

 

絵を活かして、豊かな人生のお手伝いを

よく「絵で食べて行けますか」と質問を受けます。好きなことで生きていくということはどの仕事よりも幸せ。そこで自分の価値が高まれば、次に続く人のためにもなります。

夢は、北海道を芸術の大地「絵本大国」にしたい。自然と食と、そこに芸術。フィンランドのようにクリエイティブで、世界から人が訪れる大地にしたいですね。

そこで、絵というものを活かして、子どもの心を育てたり、好きなことを仕事に結び付けたりなど、豊かな人生をおくるためのトータルコーディネートができないか、と考えています。それが私の夢。その夢を叶える作品が残せたらいいな、と思います。

 

※記事中の所属・役職等は2018年2月、本校制作の冊子『130人の私が輝く仕事』掲載のものです。

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