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キャリアデザイン

仕事009「北海道職員」

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北海道職員

外資系企業からUターンで公務員に。
北海道と道外・海外をつないでいきたい。

佐藤 雅代さん [英語科 1994年卒]

大学卒業後、東京の外資系IT企業に就職し、システムエンジニア、広報、マーケティングを担当するが、2017年春に北海道にUターン。後志総合振興局 産業振興部 商工労働観光課の主査として、しりべし「まち・ひと・しごと」マッチングプランなどを通じて地域の人材確保に取り組む。

公務員志望が一転、外資系IT企業へ

高校時代に公務員になりたいと思い、大学では国際政策コースを選びました。大学4年間に幅広く学んだ結果、政治よりビジネスの方が面白いかなと思い、東京の外資系IT企業に2017年3月まで勤務しました。システムエンジニアとして6年、広報部で5年、そして最後はマーケティング部門の管理職に。外国にいる上司や同僚を交えた電話会議に一人で出て、業務の状況を英語で説明しなくてはならない場面も多く、学生時代から英語に多く触れられる環境にいたのが役に立ちました。

 

Uターンで見つけた道職員という仕事

30代の間は楽しく仕事をしてきましたが、気づけばあと働けるのは20年。この先のキャリアを考えたとき、外国にいる誰かの利益のために働き続けることが、急に虚しくなりました。さらに東京での日々は忙しく、週末も家で仕事ばかり…。どうせ頑張るなら、日本や地元の役に少しは立ちたい。これが、北海道へのUターンを考えたきっかけです。また、札幌に住む両親の近くで働くのもいいかなと思いました。

Uターンを考え始めた頃、偶然、北海道職員の募集を知りました。若い頃に公務員志望だったこともあり、受験するチャンスが残っているなら、そして今までのキャリアを評価して採用されるとしたらやってみたい。きっかけは自分のキャリアの見直しですが、これはもう運命だと確信しました。

 

後志地域の人手不足解消のために

▲ニセコ町の冬期スタッフ向けトレーニングでジョブフェアを宣伝。「英語を話せる日本人は特にニーズがあります」と佐藤さん

採用後、外国人が多い後志に配属されました。仕事の内容は、地域の人材確保。人手不足解消です。リゾート施設が立ち並び、関連産業も増えていますが、他の地域と同じように人口減少が進み、働き手が少ない。どうやってこの労働力不足を補い、産業の振興に結び付けるか、というのが私のミッション。冬のリゾートで働く人に春夏のお仕事に就いてもらい、後志地域に長く滞在してもらおうという試みで、今年も地域の求人を集めて2月下旬にジョブフェアを開き、職業紹介を行います。人を集めるうえではPRもとても大切ですから、この点では前の仕事の知識と経験が生きています。

冬は1,000人以上が働きに来ても残ってくれる人はわずか。でも、残ってくれる人が増えれば、地域の活性化につながるはずです。

今の仕事でも英語が役立っています。外国人からの英語でのメールの対応や面談のサポート、通訳代わりですね。話が通じたら向こうもホッとするようです。

 

キャリアと人のつながりを活かしたい

北海道職員を選択した理由に、北海道を広域で見てみたい気持ちもありました。高校生までに見ていた北海道と、大人になって自分の足で動いて見る北海道がどう変わるか、ちょっと楽しみでした。

今後異動もあり、どんな場所でどんな仕事が待っているかわからないけど、Uターンしてから自分が北海道のことを大好きだという実感があります。道職員としての最初の仕事で、自らのキャリアを生かしつつ人の役に立てていることはすごくラッキーで、日々、幸せな仕事をさせてもらっていると感じます。自分にアドバンテージがあるとすれば、それは道内にいた人とは別のルートを回ってきたこと。今まで生きてきたキャリアと人のつながりを活かして、北海道とその他の地域の人をつないでいけたらいいなと思っています。

 

※記事中の所属・役職等は2018年2月、本校制作の冊子『130人の私が輝く仕事』掲載のものです。

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