「ハレルヤ講座」 音楽科教員 内山保志
毎年、クリスマスが近づくと「またハレルヤの季節になったな」とワクワクする気持ちになります。みなさんはどうでしょうか。さて、今回は知っているようで知らない「ハレルヤってなに?」という疑問に答える形で、一緒にハレルヤ理解を深めていきましょう。
Q.ハレルヤってどういう意味?
A.ハレルヤは、「神をほめたたえよ」という意味で、ヘブライ語のハラルー(賛美する)とヤー(神の名)が結びついた言葉です。この曲では、歌詞が繰り返し歌われるのが特徴で、神を賛美する意志の強さが感じ取れますね。ちなみに歌詞の意味は、
(冒頭)ハレルヤ
(Aから)全能であり、私たちの神である主(が王座につかれた)ハレルヤ!
(Cから)この世の国は、我らの主と、そのメシアのものとなった
(Dから)主は世々限りなく統治される ハレルヤ!
(Fから)「王の王、主の主」
(Gから)主は世々限りなく統治される
(最後)ハレルヤ! ~ABC…はシンキョウ社の楽譜より
こんなに強い意志を持って歌い上げているのに、なんと、ハレルヤを含むオラトリオ「メサイア」は、決して教会の礼拝に用いるためではなく、オペラみたいに興行であり娯楽のための作品だったというのです。
Q.作曲者はだれ?
A.作曲者G.F.ヘンデルはドイツ生まれで、J.S.バッハと同じ年(1685年)に生まれたバロック時代を代表する偉大な作曲家です。のちにイギリスに帰化してそこでも活躍しました。
Q.「メサイア」の演奏時間は?
A.ハレルヤだけだったら4分程度ですが、オラトリオ「メサイア」は、第1部が21曲、第2部が23曲、第3部が8曲の計52曲からなり、演奏時間は驚くことに3時間程度です。そのような大曲ですが、ヘンデルはこの52曲をたったの24日間で書き上げたのだから、さらに驚きです。
Q.内山先生は演奏したことがある?
A.全曲演奏は、学生時代から通算して合唱隊で3~4回、オーケストラ隊で3~4回参加したことがあります。一回目の演奏会は準全曲演奏で、それでも2時間以上の演奏会でしたが、合唱隊はみんな椅子無しで立ちっぱなしでした。途中に一度だけ休憩がありましたが、私だけではなく、みんな足が棒のようになっていました。
Q.北星女子ではいつ歌われるの?
A.毎年、12月に行われるクリスマス礼拝で全校でハレルヤコーラスを歌います。講堂中に響き渡る歌声は圧巻です。ちなみにアメリカでのメサイヤ全曲初演は1818年のクリスマス・イブに行われ、これが「メサイヤ」をクリスマス・イブに上演する習慣の始まりだそうです。
今年もクリスマスの時期が近づいてきました。みんなでワクワクしてその日を迎えましょう。