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校長・教員ブログ

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今回は、長年チアダンス部の顧問をしてきて感じている、チアダンスの魅力についてご紹介いたします。

本校は「自分らしさを大切にし、他者とともに生き、輝くことができる女性」を目指して一人一人の個性を大切にする教育を行っています。その中で、毎日生き生きと活動しているチアダンス部の選手たち。でも、その選手たちが目指すものは「みんな同じ」「没個性」の演技。いかに揃えるか、いかに皆が同じ動きができるのか、ということが求められる競技。手や足の高さや向き、身体の向き、表情、技のレベル、全員が同じ動きをし、シンクロすることが求められる。同じユニフォームを着て、同じポンポンを持ち、同じ髪型にして、同じリボンをつけ、同じように見えるように化粧をする。

 一人一人は全く異なる個性を持ち、一人一人がとっても魅力的な娘たちが、その個性を打ち消して全員が一つの演技を構成する「選手」になっていく。大会前には細かな動きやタイミング、表情や呼吸までも揃えていく。全員が同じ動きができるように、何度も何度も練習を繰り返す。背の高さも手足の長さも違う選手たちが、いかに同じように見えるようになるのか、綿密で、地道な練習を続ける。ジャンプやターンなど、難易度の高い技も全員ができれば高得点となる。できない選手は必至で練習をし、それでもできないと、難易度を下げた技になる。時には目立たないように小さくなっていることが求められる。できなくて、悔しくて何度も何度も練習し、お互いに指摘しあう中で、うまくいかずに涙が出る選手も毎回いる。大会直前にはお互いの気持ちがぶつかり合って、声が荒くなり、部活全体がピリピリとした雰囲気になる。

 そして大会当日、2分半の演技にすべてをかける。この仲間と踊る最高の演技を目指して一人一人が最高の笑顔で、精一杯、全身から溢れるエネルギーを発して踊り切る。辛く苦しい練習を仲間とともに乗り越えてきたからこその一体感。全員が同じ動き、同じ表情、同じ呼吸で踊り切る高揚感。終わった瞬間の達成感。笑顔。涙。それぞれの思いがあふれる。没個性の中の魅力は、そんな中で生まれる。

中学チアダンス部は3年連続全国大会に出場している強豪校に育ってきました。そして、そこから上がってきた生徒たちを中心に、高校チアダンス部も今年は念願の全国大会に出場できることになり、7月末から大阪で開かれる全国大会に出場してきます。

個性的で、魅力あふれる娘たちのドラマの続きも、是非ご期待ください!

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