学校について

教員ブログ

    HOME学校について教員ブログ「子供を産むと母親の体質が変わる」 理科教員 菅原舞子

こんにちは。理科の菅原舞子です。
みなさん、「子供を産むと母親の体質が変わる」って聞いたことありますか?

妊娠出産には、「妊娠中に大きくなったお腹が前に出ると赤ちゃんは男の子、横に広がると女の子」「出産前に焼肉を食べると陣痛がくる」みたいな色んな都市伝説があるんですが、
「出産すると体質が変わる」は科学的根拠があることが最近の研究でわかってきたんです。

私は5歳の娘と2歳の息子がいます。出産を経験してから、自分の体にちょっとした変化が起きました。
たとえば、以前は風邪をひくとすぐに熱が出ていたのに、最近はだるさなどの風邪症状があっても、熱が出にくくなったんです。夫はもともと熱が出にくい体質なので、最近、体質が夫に似てきたなあと思っていたのですが、実はこれ、「マイクロキメリズム」が関係しているかもしれないんです。

マイクロキメリズムとは、妊娠中に赤ちゃんの細胞が母体に入り込み、そのまま母親の体内に残る現象のことです。
これは数ヶ月や数年の話ではなく、なんと数十年後まで!
つまり、私の体の中には、娘や息子の細胞が少しだけ移住したんです。しかも、その細胞たちはただいるだけでなく、母親の体を守るために働いてくれることもあるそうです。
病原体が体に入ってきたとき、子ども由来の細胞がそれを攻撃してくれることがあったり、そもそもの傷を修復してくれたりします。
「ばいきんが入ってきた!やっつけろー!ママを守るんだ!」って言ってるみたいで、想像するとすごくかわいくないですか?

科学的に見ればまだまだ研究途中の分野ですが、そう考えると、なんだか心が温かくなります。
家族って、細胞レベルでつながっているんですね。

理科の授業で「遺伝」や「免疫」の話をするときに、ちょっと思い出してもらえたら嬉しいです。

PAGE TOP