学校について

教員ブログ  2025.10

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こんにちは。理科の菅原舞子です。
みなさん、「子供を産むと母親の体質が変わる」って聞いたことありますか?

妊娠出産には、「妊娠中に大きくなったお腹が前に出ると赤ちゃんは男の子、横に広がると女の子」「出産前に焼肉を食べると陣痛がくる」みたいな色んな都市伝説があるんですが、
「出産すると体質が変わる」は科学的根拠があることが最近の研究でわかってきたんです。

私は5歳の娘と2歳の息子がいます。出産を経験してから、自分の体にちょっとした変化が起きました。
たとえば、以前は風邪をひくとすぐに熱が出ていたのに、最近はだるさなどの風邪症状があっても、熱が出にくくなったんです。夫はもともと熱が出にくい体質なので、最近、体質が夫に似てきたなあと思っていたのですが、実はこれ、「マイクロキメリズム」が関係しているかもしれないんです。

マイクロキメリズムとは、妊娠中に赤ちゃんの細胞が母体に入り込み、そのまま母親の体内に残る現象のことです。
これは数ヶ月や数年の話ではなく、なんと数十年後まで!
つまり、私の体の中には、娘や息子の細胞が少しだけ移住したんです。しかも、その細胞たちはただいるだけでなく、母親の体を守るために働いてくれることもあるそうです。
病原体が体に入ってきたとき、子ども由来の細胞がそれを攻撃してくれることがあったり、そもそもの傷を修復してくれたりします。
「ばいきんが入ってきた!やっつけろー!ママを守るんだ!」って言ってるみたいで、想像するとすごくかわいくないですか?

科学的に見ればまだまだ研究途中の分野ですが、そう考えると、なんだか心が温かくなります。
家族って、細胞レベルでつながっているんですね。

理科の授業で「遺伝」や「免疫」の話をするときに、ちょっと思い出してもらえたら嬉しいです。

この夏、家族でキャンプに行ってきました。献立は決めずに・・・行き先の道の駅で出会った食材で、何を作るか考えるスタイル。これが、思った以上に楽しい! 

印象的だったのは、白いとうきび(とうもろこし)。 生でも食べられると聞いて、息子がそのままかぶりついた瞬間、「うまっ!」と驚いた顔が忘れられません。夜には焚火で焼いてみると、香ばしさが加わってまた違った美味しさに。 トマトときゅうりは氷水で冷やしておやつに。暑い日には、自然の味が何よりのごちそうでした。 

焼きそばの具材には、道の駅で見つけたピーマンとパプリカを。 色がきれいでつやつやしていて、子どもたちも「これ食べたい!」と即決。包丁は使わず、手でちぎるスタイルにしたことで、調理にも積極的に参加してくれました。形は不揃いでも、火の通りがよくて味もしっかり絡む。普段はちょっと敬遠されがちなピーマンが、この日は大人気。食材との出会い方ひとつで、子どもの反応がこんなに変わるんだなと感じました。 

キャンプって、火加減も道具も限られていて、ある意味“不自由”。 でもその不自由さが、逆に工夫や会話を生んでくれるんですよね。 「どう切る?」「焼きすぎた?」「味付けはどうする?」と、みんなで相談しながら作る時間は、何より楽しくて、豊かな学びの場でした。 

この体験、家庭科の授業にも活かせそうです。 すべてが整った環境ではなく、あえて“足りない”状況をつくることで、協力や創意工夫が自然と生まれます。地元の食材との偶然の出会いも、食への興味を引き出すきっかけになります。 

次の授業では、「予定のないごはん」に挑戦してみようかな。 キャンプのピーマンみたいに、思いがけない食材が、思いがけない学びをくれるかもしれません。 

 初めてこの学校に来る前に、インターネット上の情報をいくつか見てから入職日を迎えました。どこにあるのかは当然ですが、どのような歴史をたどってきたのかなということを調べることで、過去の先生方の思い、考えを知ることができるかなと思ってのことです。 

 この学校は最初から現在地にあったのではなく移転してきていること、第二次世界大戦前にもいろんな科が置かれていたこと、戦後は普通科だけで始まり、各科を設置していったこと・・・など、色々あって現在に至っているんだなあと思っていました。 

  入職してしばらく経ったある日。百年史が置いてあるのを見かけました。各校で記念誌の作成はされているかと思いますが、歴史が長い学校であるほど、分厚いものが作成されるものです 

 最初の方にある目次を見てみると、第二次世界大戦期の箇所がありました。このころと言えば、日本史の教科書では、「学徒勤労動員」として機械の前に座って作業する子どもの写真がよく出てくるものです。ただ、どうも必ずしも工場労働に動員されるだけが当時の子どもたちの様子ではないようです。 

 私は、大学の卒業論文のテーマに看護師養成を取り上げていました。しかし、看護学などの教科書も、歴史だけを取り上げることはなく、一般書籍でもなかなか看護師養成だけを取り上げる本は少なかった(と記憶しています)ので、どのように資料を集めるかと悩んだものです。資料集めのため、他大学の図書館にも出入りしたこともありました。 

 闇雲に進めることも良くないので、とりあえずは時代を整理しながら、と調べていくうちに、高等女学校(現在の女子の中学〜高校に相当)では、第二次世界大戦中に看護師養成を行っていたことにたどり着きました。沖縄ではひめゆり学徒隊の話もありますが、局地的な話だったのかと思っていました。ただ、どうも日本各地で養成が行われていたようでした。 

  では、この北星女子ではどうだったのだろうか・・・と思って百年史を見てみると、当時の北星高等女学校も看護師を育て、戦時で不足した医療従事者の養成に勤しんでいたことが書いてありました。医学などの授業をするために市立病院から先生方がいらしていたことに加え、戦争末期にできた道立女子医学専門学校(現・札幌医大)のために校舎の貸与も行われていたようでした。 

  現在も、道立高校では看護師養成をしていますし、ほかでも日本の各地の高校で看護師養成をしているようです。高校衛生看護科卒業で准看護師、そのうえに+2年の専攻科があれば正看護師まで目指せるので、最短で20歳から看護師として働くことを目指すのであれば高校から看護科に行くことは一つの選択肢にはなるかもしれません。 

 とはいっても、現在あるこの方法は、自分で看護の道を選んだうえでその勉強をするはずですから良いですけども、戦時中は、お上から指示があってその授業を受けることになったわけです。描いていた女学校生活を送れなかった当時の方々の思いは、そのときの情勢も含めて、とても想像に堪えません。 

  さて、時代は変わり、高齢化に伴う医療従事者の不足が現代日本では問題になっています。だからと言って、いきなり看護師養成が始まることはない・・・でしょう。いまは、AIとか情報技術の使い方が主として取り上げられているかと思います。この次は何がメインになってくるのでしょうか。 

 平和な時代の日本でも、時代の要請に応じて、少しずつ教科書が変化し、教える内容は変わってきています。その時々に大事な部分は強調して、今後も授業で取り上げていきたいと思います。 

  そういえば、来春から始まるNHKの朝ドラは日本の職業看護師の黎明期に活躍した人々を取り上げるようですね。どんな感じになるのかな・・・ 

近年、人工知能(AI)の進化が大きく取り上げられています。私たちの身近な生活にも少しずつ入り込んできましたが、教育、とりわけ英語学習にもAIは大きな可能性を秘めています。 

たとえば、これまで分からない単語は辞書で調べることが基本でしたが、AIを使えば文章の流れに合った自然な訳や言い換えを提示してくれます。また、自分の書いた英文を瞬時に添削し、より良い表現を教えてくれるため、学習の効率が大幅に上がります。 

さらに、AIは個別最適化に強みがあり、生徒一人ひとりの弱点を把握し、必要な練習問題や学習のステップを提案してくれます。たとえば、リスニングが苦手な生徒には、スピードを調整した音声練習を、文法が苦手な生徒には基礎問題の反復を、といった形で柔軟に対応してくれます 

もちろん、AIは万能ではありません。自動翻訳や添削は便利ですが、そこに完全に頼ってしまうと自分で考える力や、言いたいことを相手に伝える力が育ちにくくなります。英語を学ぶ本当の目的は、テストで高得点を取ることではなく、相手と気持ちを通わせるコミュニケーション力を身につけることにあります。その能力は、仲間との対話や授業でのやり取りを通じてこそ培われるものです 

AIはあくまで学びを助ける道具にすぎません。正しく使えば生徒の主体的な学習を促し、保護者の皆さまにとっても家庭での学習サポートに役立ちます。そして私たち教員にとっても、生徒一人ひとりに向き合う時間を増やすために大きな助けとなります 

これからの英語教育は、「人」と「AI」が協力して進める時代になります。私たちも積極的に新しいツールを学びながら、生徒たちがより自信をもって英語を使えるよう、一緒に取り組んでいきたいと思います。 

 

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