校長・教員ブログ
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英語力の向上のために、私が一番お勧めする方法は「多読」です。「多読」とは文字通り、自分の英語レベルに合った本を数多く読むことです。私の姪二人は海外でインターナショナルスクールに通っていましたが、学校登校初日から出された宿題が「多読」でした。とにかく、たくさんの洋書を読むことが毎日求められました。
「多読」の良いところは、英語の本には場面描写や状況説明の文語的な英語と、登場人物のやり取りの口語的な英語が混在していて、読書を楽しみながら専門的な英語と日常的な英語が同時に身につくことです。
私が初めて読んだペーパーバックはシドニー・シェルダンの「The Sands of Time(時間の砂)」でした。平易な英語で書かれているので、多読初心者でも意外とすんなり読めますよ。彼を含めて、ペーパーバック初心者にお勧めの作家を紹介します。
Sydney Sheldon(シドニー・シェルダン)
彼は一時期一世を風靡したアメリカ出身のベストセラー作家で、「Master of the Game(ゲームの達人)」や「The Other Side of Midnight(真夜中は別の顔)」は日本でドラマ化もされました。息をつかせぬ大どんでん返しの連続で、一度読みだすと止まりません。女性を主人公にしたサクセスストーリーが多いので、皆さんもきっと感情移入できると思います。
Danielle Steel(ダニエル・スティール)
シドニー・シェルダンと並んで世界的に人気のアメリカ出身の女性作家で、日常生活に起こるふとした出来事を題材にしており、読むとほっこりして癒されます。この作家も女性を主人公にした作品が多く、また英語も平易なので、シドニー・シェルダンと並んでペーパーバック初心者にお勧めです。どちらの作家の作品もEnglish Loungeにたくさんありますので、ぜひ読んでみてください。
Liane Moriarty(リアン・モリアーティ)
彼女も世界的に有名な作家で、ニコール・キッドマン主演の大ヒットドラマ「Big Little Lies(ささやかで大きな嘘)」の著者です。このドラマはAmazonプライムビデオでも配信中なので、本を読んだ後にドラマと比べてみるのも楽しいと思います。彼女は登場人物の描写がとても上手で、読みながらまるで映像を見ているかのようです。ミステリー要素も軽く含まれていて、どの作品も楽しめます。オーストラリア出身なので、前出二人のアメリカ人作家との英語の違いを比べてみるのも面白いと思いますよ。
Dan Brown(ダン・ブラウン)
アメリカ出身の作家で、宗教象徴学者ロバート・ラングドンを主人公に描いた「The Da Vinci Code(ダビンチ・コード)」、「Angels & Demons(天使と悪魔)」、「Inferno(インフェルノ)」は、トム・ハンクス主演で映画化されました。キリスト教の知識が少しあれば、英語も比較的平易なので十分楽しめると思います。彼の作品もEnglish Loungeにありますので、ぜひ読んでみてください。
最近読んだ中で一番面白かったのが、イギリス出身の作家Alex Michaelides(アレックス・マイクリーディーズ)のデビュー作、「The Silent Patient(サイコセラピスト)」です。あらすじは、『画家のアリシアは写真家の夫と幸せな結婚生活を送っていたが、ある晩、彼女は仕事を終えて帰宅した夫を銃殺し、それ以来一言も言葉を発しなくなる。一方、司法心理療法士のセオは、自分ならアリシアの心を開かせることができると信じ、アリシアがいる精神科施設に転職する。なぜ彼女は夫を撃ったのか、なぜ口を利かなくなったのか、セオは解明に乗り出す』、というお話です。あとは読んでのお楽しみです。この作家の第2作が待ち遠しいです。英語も比較的平易なので一気に読めますよ。
他にもJeffrey Archer, Lee Child, David Baldacchi, Harlan Coben, John Hart, Lawrence Block, Michael Connelly, Celeste Ng, Kazuo Ishiguroなどたくさんお勧めの作家がいます。
【在校生の皆さんへ】
英文学の作家について、もっと知りたい人はぜひ私のところに来てくださいね。普通科の生徒は授業で「多読」をする機会がありませんが、簡単に借りられますので、興味のある人は英語科の先生に声をかけてください。