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英語科の短期留学レポート

英語科の短期留学レポート

短期留学で学んだこと 5年F 組10番 加藤 茜

 

 「英語を学びに行くわけじゃない」ずっと思っていたことだったけれど、ステイ先が中国系のファミリーに決まったとき、その思いはより強くなりました。アデレードで過ごした一カ月は、私にたくさんの変化をもたらしてくれたと思います。出発時、私の心の中は不安より不満の方が勝っていました。現地校への派遣は一人を希望していたけれど三人で派遣されることになっていたし、ホストファミリーが英語を使わないのではないか、なぜ家での言語の欄にCHINESEとしか書かれていないのか…。帰ってきた今、ホストファミリーや学校を含め、全てが私の成長になくてはならないものであり、最高の環境であったと胸を張って言うことができます。

 

 私はWilliam Light R-12 Schoolという、Cityからバスで約30分ほどにある学校に通っていました。家からはバスで30分、歩いても40分ほどの距離だったので、寒い日も雨の日も歩いて学校に通っていました。学校は小学校と隣接していましたが、全校生徒は小さな体育館に集まれるほどの人数でした。私たちはYear10、私たちより一つ年下の生徒が多く属するクラスに配属されていました。南オーストラリア州では義務教育はYaer10で終了し、Year11からは大学進学や就職するための専門的な勉強を始めるので、現地の生徒の勉強に対する姿勢に私との違いを感じました。来年に向けて科目選択に悩むクラスメイトを見て、ただなんとなく何も考えずに、大多数が入学するからという理由で高校に入学させてもらった私は、自分の進路や人生を真剣に考えてみようと思うようになりました。授業の形式も日本とは違い、日本でありがちな「先生が板書をして、それを書き写す」というような授業はほぼありませんでした。私が特に好きだったのは物理の授業で、車のスピードを計測するために学校をとびだしたり、グラウンドで50m走をしたり、たくさんのデータをとって、結果に対してみんなでディスカッションをするというものでした。ESLのクラスでは、オリジナルのストーリーを書いたり、家庭科の授業では週一回のクッキングの授業に加え、プロテインについてのレポートを書くという課題も課されました。「日本の授業が」というより、日本で自分がどれほど勉強に対して受け身であったか痛感しました。

 

向こうの学校では長い休み時間が2回あり、広い芝生にみんなで座ってランチを食べたり、外のコートでバスケットボールをしたり、長い時間集中していることが苦手な私にとってはとても過ごしやすい時間割でした。先生方やバディー、たくさんの友達のおかげで学校生活はとても充実していて、困ったことも全くと言っていいほどありませんでした。

 

私のホストファミリーは三人家族で、四歳になる男の子とその両親、そして中国からの留学生の四人でした。私のホストファミリーはやはり家では中国語を話し、私に話しかけるときのみ英語を使ってくれていました。初めのうちは、私は何も考えずに日本で学んだ英語を「ぶつけて」いました。ただ用件が伝わればいい、くらいの気持ちで話しかけていましたが、ときどき私の英語が伝わらないことがありました。一番印象に残っているのは、友達と遊びに行くことを伝えようとしたときに使った”hang out”が伝わらなかったことです。私は学校でDiscussionのクラス、去年ならばSurvival Englishのようなスピーキングの授業をとっていますが、いつも決められたスクリプトを読むか、決められた質問をし合い答える形式のものが多く、相手のことを考えながら話す機会は多くなかったので「英語をぶつける」という結果になってしまったのだと思います。会話に違和感を感じた時から、私は「伝える」ことを意識して目を見て、相手の反応を見て会話をするようになりました。伝わらなさそうだったら、言い方を変えて、ジェスチャーを交えて。英語を母国語としない人と英語で話すのは初めてだったので新鮮でした。ありがとう、ごめんなさいや挨拶は本当に大事なコミュニケーションツールとなりました。ホストファミリーとの間だけに限らず、朝道路ですれ違う人、店員さん、バスの運転手さん、たくさんの人と繋がれるきっかけになって、改めて大切さを感じています。

 

オーストラリアで過ごした一か月間、私は本当に色々なことを体験しました。テコンドーのレッスンに連れて行ってもらったり、ダンスレッスンを受けに行ったり…。最終日には朝五時に待ち合わせをして暗い中を一時間歩き、友達とビーチに日の出を見に行ったのは本当にいい思い出です。色々なことに追われて生活していた私にとって、一か月間の留学は自分を見つめなおすとてもいい時間になりました。

 

Thank you for everything, never forget the days with you.

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