校長・教員ブログ
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2019.12.20
~クリスマスと学校の誕生~
学校で毎週行われる全校礼拝でアドベントクランツの
ろうそくの灯が一本ずつ増え、校内のクリスマスの飾り
ページェントの準備が進んでいきます。
今年は12月20日(金)に神の御子イエス様の誕生を祝う
クリスマス礼拝を全校生徒と一緒に捧げます。
私たちの学校は130年以上、毎年クリスマスを全校生徒と一緒に
祝ってきました。
その始まりは学校の創立の年1887(明治20)年だったことが
記録に残っています。私たちの学校で始めて祝ったクリスマスは
当時の日本ではほとんどの人に知られていなかったと思われます。
1887年12月25日に行われた本校の初めてのクリスマスに、
創立者スミス先生はプレゼントを用意されました。
当時は現代のように色々な品物が売られている時代ではありませんでした。
プレゼントの殆どはスミス先生の手作りだったと思われます。
クリスマスの朝それを見た生徒たちは歓声を上げ喜んだことでしょう。
神の御子イエスキリストの誕生を祝うクリスマスの度に思うことは、
聖書に約束された神の御子が誕生しなければ、私たちの学校も誕生しなかった
ということです。そのことを素直に喜びたいと思います。
『いと高きところには栄光、神にあれ、地には平和、御心に適う人にあれ。』
~ルカによる福音書2章14節~
2019年11月7日
~人生とこころの四季~
札幌近郊の手稲山にも初雪が降り、冬がそこまで来ている季節に
なりました。
先日、会議が終わった帰りに少しの回り道をして、秋の深まりを
感じる遊歩道を歩く機会がありました。
日本では春夏秋冬四季のうつろいがあり、周囲の自然も美しく
変化していく様子を五感で感じることができます、嬉しいことです。
この季節になると私は一冊の本をよく思い浮かべます。
「人生の四季―発展と成熟」、スイス人精神科医ポール トゥルニエが
書いた作品です。
人間の生涯にも季節に似たうつろいがあります。
人は生きていく中で色々な事柄を経験し年齢を重ねていきます。
私の学校に通う生徒たちは季節に例えるならば春でしょうか。
生徒たちが生きる春は、身も心も成長し花々が咲き誇る美しい季節である
と同時に、自身の内外にもたらされた大きな変化に戸惑いを経験する季節
のように思います。
その生徒たちの輝く姿を見ながら、自分は晩秋にさしかかっているように
思うことが多くなりました。
自分もかつて歩いた春を過ごす生徒たちを見ながら、秋の季節を歩いている
そう思った時、聖書のことばを思い出しました。
『たとえわたしたちの「外なる人」は衰えていくとしても、私たちの
「内なる人」は日々新たにされていきます。』~Ⅱコリント4:16~
20191010
~卒業生のことⅡ~
前回に続き卒業生のことについてお話しします…
私の学校,北星学園女子中学高等学校は歴史の長い学校です。
今年で創立133年、多くの生徒が卒業していきました。
私が北星女子中高に務めはじめて少し時間が経った頃、
あることに気がつきました。
それは卒業した生徒たち(卒業生)がよく学校を訪れるということです。
「大学卒業しました」「卒業できませんでした」「就職しました」
「子どもが生まれました」そして一番多いのが「特別な用事はないけれど…」。
高校を卒業して自分の高校を訪問した経験がない私には、不思議な光景でした。
学校を訪問した卒業生だけでなく、本当に多くの卒業生が母校への
特別な思いを大切に、今いる場所で生きていることを実感できたことが
先週ありました。
先週土曜日、数ある同窓会のひとつ東北支部総会に出席のため
仙台に出かけました。卒業後母校のある札幌を離れ、東北の地で
暮らしはじめた卒業生が集まってくれました。
ひとり一人それぞれの人生がお話しの中から伝わります。話の中心は
もちろん母校のこと、まるで昨日まで学校に通っていたかのような表情で
賛美歌を歌い、笑い、話に花が咲き、時間は瞬く間に過ぎていきました。
卒業して札幌を離れ、何年経っても母校のことを思い応援してくれる
卒業生のみなさんの姿を拝見して、今年も同窓会に来て良かった。
そんな学校で仕事ができることを嬉しく誇らしく思いました。
20190911
~卒業生のこと~
先日、会議を終えて駅前通りを急いで歩いていると、「校長せんせい~」という
リクルートスーツを着た二人組の声に呼び止められました。
「校長先生はおぼえていないかも知れませんが、私たち、一緒にカンボジアスタディツアー
に行ったCoreコース1期生です!」生徒たちとカンボジアに行ったことを思い出しました。
二人の話を聞くと就活中とのこと、「ちょっと大変だけれど頑張ります」。
就活様子を話してくれる瞳がきらきら輝いて、少し前に終わった会議の大変さは
どこかへ消えてしまいました。
卒業生の話をもうひとつ。先週土曜日、学校を卒業して50年を記念する卒業同期会があり、
私も招待を受けました。私よりも年上の卒業生の皆さんばかりですが、
そのエネルギーの凄さにしばらく圧倒されていました。
遠くはヨーロッパ・九州・関西・関東、そして全道各地から70名以上の皆さんが集まりました。
自分たちが学び卒業した学校を懐かしく誇りに思う卒業生の気持ちに元気が出ました。
夏休みが終わって3週間、花壇の花を植え替えました。
今週土曜日の学校説明会に来てくれる小学生・中学生の皆さんを、
花壇の花と一緒に迎えたいと思います。
20190823
~夏休みで~
夏休みが始まる時に、私は「ひと呼吸ついて立ち止まる」ことについて
ブログに書きました。私たちは「やりたい事」「やらなければならない事」が
毎日ある中で、“目に入らない風景”“耳に入らないことば”“受取れない人の優しさ”を
立ち止まることで感じることができるかもしれないと思ったからでした。
八月の第二週、私は琵琶湖の畔にある同志社琵琶湖リトリートセンターで
過ごしました。キリスト教学校で働く先生たちが全国から集まりました。
礼拝・講演・交流などがプログラムにありますが、その主な目的はリトリートにありました。
キリスト教でのリトリートとは「忙しい毎日の生活から離れて静まり自分の
心を見つめ神様と向き合う時」というような意味があります。
課題も答えも求められることなく、賛美歌の余韻の残る中でそれぞれが時間を
過ごしました。琵琶湖の畔の自然豊かな環境で全国から参加した先生たちが、
ゆったりした時間の中で静まり一人過ごすことの素晴らしさを体験できました。
今週、街路樹のナナカマドの実が少しずつ色づいているのを見つけました。
暑かった夏の終わりの気配を感づる季節になりました。
2019年7月24日
~夏休みを前にして~
2019年度が4月に始まり3ヶ月半、もう少しで夏休みが始まります。
新年度がスタートする時に、私は少し立ち止まって聞くこと、思うことを
大切にしようと考えました。それは聖書のマタイによる福音書にイエスの名を
呼び求める目の不自由な二人に立ち止まり、イエス自身が語られた箇所が
あったからでした。
眠る時間もない忙しい日々を送っていたイエスが、沿道の大群衆の中の
小さな声を聞いた姿に自分の必要を感じたからでした。
私たちの毎日の生活には「やりたい事」「やらなければならない事」が
いつもあります。
そして私たちには目的や目標に向かって歩んでいく必要もあります。
ため息や汗を拭き立ち止まる時間などないと思える時にふと立ち止まる。
いつの間にか、ゴールに向かい一生懸命歩いていただけの時には
聞こえなかった声、見えなかった景色や人の顔に気がつき、ひと呼吸。
また歩き始めた足取りはそれまでとちょっと違うように感じます。
そんなことを感じている間にも、校庭の花は初夏を喜んでいつものように
咲き、リンゴの木に実がなり季節が動いていました。
北海道の短い夏です。
20190626
広島女学院を訪問して
私は仕事で色々な土地を訪れることがよくあります。
先週も広島市中心部にあるある“広島女学院中学高等学校”を訪問しました。
広島女学院は本校の創立より1年早い1886年に創立された学校です。
キリスト教学校教育同盟に属し、本校と同じく130年以上の歴史を歩む
女子校で、本校との交流もこれまで度々持たれた間柄の学校です。
訪問した3日間も女子生徒の明るい声が校庭や校舎の彼方こちら
聞こえる元気のある学校でした。
ただ本校と大きく違う歴史を持っている学校でもあります。
1945年(昭和20)8月6日広島市に投下された原子爆弾により校舎が全壊し、
その日登校していた生徒と先生350人以上がなくなりました。
広島女学院は爆心地から約2kmしか離れていなかったため被害は
甚大でした。誰もが簡単に語ることができないような辛く悲しい経験を、
学校全体でしっかり学び、生徒たち自身が平和の尊さを世界中に発信し
続けてい姿に、私は励ましと希望を受取りました。
20190611
~学校訪問~
みなさんは“ヘボン式ローマ字”を知っていますか?
現在も使われている日本語を表音標記する時に使う
アルファベット表記の文字のことです。
これを考案したジェームズ.C.ヘボンが1863年(文久3年)に
創立した明治学院大学を先週訪問しました。
東京港区にあるキャンパスと校舎は歴史と現代が同居する
魅力的なものでした。明治学院大学も私たちの学校(学園)と同じように、
キリスト教を学校の教育基盤とする103の学校法人が加盟する
キリスト教学校教育同盟という大きな集まりに属しています。
私たちの学校は、創立期に宣教師同士の関係を通しての関わりを
明治学院と持っています。そしても今も毎年本校の卒業生が入学しています。
北星学園女子中高は、全国のキリスト教学校をはじめ歴史のある多くの学校と
関係を持つ学校です。
20190514
~ライラックの季節です~
ゴールデンウイークが終わって一週間、校庭は春の花々が咲き始めました。
水仙、クロッカスに始まり桜、レンギョウ、チューリップ、ぼけの花等々
そしてライラックが一斉に咲き始めました。ライラックは本校にとって特に
大切な花なのです。今から約120年前に本校の創立者サラ・スミスが一時帰国の際、
生まれ故郷アメリカニューヨーク州エルマイラから札幌に持ち帰った数本の苗木が
その始まりです。5月になると本校の創立者が持ち帰った花が札幌の街を美しい色と
香りで満たしてくれます。本校の校庭には現在約60本のライラックの木があります。
「春になると校庭はライラックのかおりいっぱいになりました。私たちはその中の
校門を通り……。」100年以上前の生徒が書いた文集の中にもライラックのことが
書かれています。
ライラックの花が咲く少し前、全校生徒参加の競歩会が行われました。
中学生は真駒内から定山渓温泉まで、高校生は千歳から支笏湖までの約20キロの
距離を歩きました。
20190423
『校庭の桜が咲きました』
2019年度前期が始まって3週間目、校庭の桜が咲き始めました。
七分咲きくらいの咲き方です。本校の校庭の桜は例年市内で一二の
速さで咲き始めます。
目を転じるとつぼみを膨らませたライラックの根本に推薦の花が
鮮やかに咲いています。青色の空、ピンク色の桜、スイセンの黄色が
とてもきれいな春の一日です。学校が始まって3週間目です。
生徒たちも少しずつ落ち着てきたようです。
先週木曜日と金曜日、今週月曜日と火曜日に今月入学した
中学一年生の「緑の教室」(他校の宿泊研修に似ています)がありました。
「緑の教室」では本校の132年の歴史、アメリカニューヨーク州から
札幌にやって来た創立者サラ・スミス先生について、そして入学した生徒
一人一人が神様に愛されている存在であることなどについて話を聞いたり
新しい友だちづくりを体験しました。
毎年桜が咲き終わる頃、花壇には春の花を植えます。
そして校庭いっぱいにスミス先生が故郷ニューヨークから札幌に持ってきた
“ライラック”が香り豊かに咲き始めます。